有名人・著名人の舌占い - お笑い芸人・絵本作家の西野亮廣さん

有名人・著名人の舌占い

 

『病気の9割を寄せつけない たった1つの習慣』には、顔や指先といった目につきやすい部分をよく「みる」ことで血液の状態、自律神経の働き、体液の流れを簡単に把握でき、そこから、かかりやすい病気や現在抱えている不調の原因がつかめる、と紹介しました。

なかでも舌には血流、自律神経の働き、体液バランスなどの変調が真っ先に現れます。

まず舌や口の中といった臓器と地続きの部位に兆候が現れ、顔色や目の状態、やがて皮膚や爪などに波及していき、その過程で健康診断などの結果も悪い項目が増えていく、という流れです。

 

たとえば舌の色が妙に赤みが強ければ、それは「熱化しやすい」体質。イライラしやすい人が多いでしょう。逆に舌の色が白ければ体が「冷えやすい」体質を意味し、性格も穏やかな傾向が強いもの。

 

このように舌の状態から性格の傾向までつかめるため、東洋医学における舌の診断「舌診」は易・占いの分野にまで及びます。つまり舌を「みる」ことで体調や性格の傾向を把握すれば、運気を良い方向へ導くことも可能ということです。

 

…といきなり言われても実例がないと判断が難しいでしょうから、有名人・著名人を例に実際に「みる」方法をご紹介することにいたしました。

今回は、お笑い芸人で絵本作家の西野亮廣さんの舌や顔について、くわしくみていきましょう。

 

【所見1】

真っ先に見てわかるのは、ほとんど舌苔が見当たらないことです。

舌苔とは、舌の上に付着する、オカラ状の白い生成物で、暴飲暴食を繰り返して胃に負担をかけたときに増えるもの。

あるいは口の中が清潔に保たれていないときに、歯垢などの口腔内細菌と同種のものが舌の上に層を成して増殖すると同様のものができます。こちらは口臭の原因になります。

東洋医学的には、「湿」とか「痰」といった、ジトッとしたネバッとした病理産物が体の中に蓄積したときに「体にとって余分なものとして現れた」と解釈します。

西野さんの舌には、舌苔が殆ど見当たらないのです。

 

舌苔がなくなる体質には、大きく分けて2タイプあります。

 

1.  体の中が、カッカッして熱くなりがちな体質

強いストレスを抱えていると、自律神経のバランス調整が上手く行かなくなります。すると交感神経が過緊張になり、体もつねに全力疾走しているような状態に。つねに体の中がカッカッして熱くなります。

しかもその熱は、お風呂のボイラーの火力が燃え盛っているような状態なので、お湯は必ず上の方ばかり熱くなる傾向にあります。この強い熱によって苔がつかなくなる訳です。

 

ほかに外見に現れるものとしては、頬・鼻の頭の赤みや目の充血があり、行動には冷たい飲料を好むなどの特徴もあります。便秘のときに何分もウーンといきんでいると顔も赤くなっていきますが、そのときの状態に近いと言えるでしょう。

このようにカッカッして熱くなっているタイプの方は、キリキリしていてせっかちで声も大きく、短気な傾向にあります。ちょっとしたことで怒りだす人も多いと思って構いません。

 

舌の次に顔を拝見すると、色つやも良く、頬、鼻、目に赤い色は出ていません。

このことから、西野さんは、このタイプではないことがわかります。

 

2.  代謝が活発な健康少年体質

もう一つは、代謝が正常で幼稚園の年長から小学生の3年生くらいまでの子どもによくみられる舌の状態です。ここで今一度、西野さんの舌をよくみてみましょう。完全な舌苔がないわけではなく、真ん中から奥にかけて白い苔がうっすら付着しているのがわかります。そして舌の色は淡い紅色。これを「薄白苔で淡紅舌」と呼ばれる状態です。

ここから体内の活動が活発で、自律神経のバランスも正常に近く、少年のようなとてもピュアな健康体質であるという診断ができます。多くの子どもは起きているときは活発に動き回りますが、西野さんも猛烈に動き回って、いったんスイッチがオフになるとコテッと寝てしまうようなオンオフがハッキリした生活を送っているはずです。

 

おそらく西野さんは曲がったことが嫌いな一本気な気質で、自己主張が強い性格の持ち主だと思います。もともと少年の心を持ち合わせているので、好奇心が旺盛なところがあり、新しい取り組みや自分がつくり出す作品に莫大なエネルギーが出るタイプです。絵本作家としての取り組みは、西野さんの体質にとてもマッチしていることが窺えます。

 

私は12年間で3500人の患者さんの口のにおいを嗅ぎ分けてみましたが、その過程でアンケートを取りました。

「どのようなきっかけで口臭を認識しましたか?」という問いへ回答の上位は「孫を抱っこしたときのおじいちゃん」「園児から指摘をされた保母さん」でした。

子どもはときに残酷です。

まわりの空気を読まず思ったことを口にします。

西野さんの著書『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』に「まわりの空気を読む大人になるな」…と記され「安心できる多数派に収まらず人と違う異端の考え方にワクワク・ドキドキした未来が存在している」と説いています。

「体は青年、ハートは少年」というアンバランスさが西野さんの魅力であり、危うさでもあると思います。

 

ときに、その発言が炎上したりネガティブな評価を受けたりすることもありますが、それは、真っ直ぐでピュアなハートに起因していて、他人を誹謗中傷したり悪口を言ったりしているわけではありません。

もし西野さんの舌に、指でかき取れるほど「オカラのような黄色い苔」が付着しだしたら、それは体からの「いつの間にか大病」に進んでいることを示すメッセージです。

つまり体液の流れが滞り、自律神経のバランスを欠く体質に移行していく過程なので注意が必要です。

そうなったときの随伴症状としては、関節の重だるさ、胃もたれ、鼻炎、粘着質たん、めまいなどが徐々に表れてきます。

 

舌をしっかり「みる」と体質や体調は簡単に把握できるものだと、おわかりいただけたでしょうか。

ぜひ「みる」ことを毎日の習慣にしていただければ幸いです。