長寿の生薬…「牛黄」(ごおう)

次に私が日頃の健康に役立てている生薬は、何といっても「牛黄」(ごおう)です。文字通り、牛が黄色いと書く事から、牛の何かと言う事がわかります。

 

実は牛黄は牛の「胆石」に相当し、おおよそ牛1000頭あたり、良質なものは1頭位しか採取されません。1グラム当たりで算出すると、なんと金よりも高価であり、大変貴重な漢方薬です。

 

牛黄の歴史は古く、5~6世紀に中国で書かれた「神農本草経集注」と言う古典には、重症化した発熱、小児・子供の病気、成人の精神錯乱を主治し、常に服用すれば新陳代謝を高め、長寿につながり、認知症予防にもなると書かれています。

 

総じて、牛黄は脳卒中や脳梗塞が発症した際の、脳血管障害による意識障害の気付けに使われています。

 

その他、肝炎、糖尿病などの生活習慣病、疲労、動悸、不整脈、風邪、発熱、インフルエンザ、二日酔いなど、「救急薬」「万能薬」として重用されています。もし仮に世の中に、何でも良く効く薬はありませんか?と、患者さんから質問されれば、私は間違いなく、「牛黄」をお勧めします。

私は、海外旅行で現地に到着した後、時差ボケ、気分が優れない時などに、牛黄を服用すると、本当に頭の中が本当にスッキリ冴えてくるので、不思議な生薬です。身近な所では、水戸黄門様の印籠の中にも、常日頃から携帯していたと伝承されています。

 

また、牛黄は小児・子供にも安心して使えるので、夜泣き、かんのむし、ひきつけ、下痢、胃腸虚弱、成長発育にも効果があります。ただ、残念ながら牛黄は良質なものは値段が高く、日常的に連用はしにくので、ここぞ!という時だけ、スポットで使用するだけでも、充分効果があります。

私は、ウチダ和漢社製の「牛黄カプセル」を常用しています。100mg×2カプセルで、1500円程度です。

 

ひどく疲れた時、ストレスを感じた時、暴飲暴食で胃腸の調子が優れない時、そして、少し内緒の話ですが、夫婦げんかをして興奮した時などに、カミさんに隠れて、こっそり1包服用しています。すると不思議なくらい、気持ちがスーと楽になります。すぐ仲直りが出来て、夫婦円満になります。皆様も、是非お試し下さいませ。