実は、臓腑にも音がある…六字訣

私は子供の頃から「不思議大好き少年」だった事もあり、UFO、超能力、心霊などの書物を読み漁り、科学の少し先、解らない事象に思いをはせる傾向に有りました。その中で、万物が持つ振動、共鳴、言霊(ことだま)には、宇宙の心理が隠れているのではないか?と、考えるようになり、それが、生涯の自己研鑽のテーマになっています。この不思議探求の取り組みは、成人しても健在で、今思い返してみても、不思議とその方面へ歩みを進めていました。

 

●まず、大学院で専門に研究した内容は、目に見えない体の中を、超能力者と同じように視覚化できる「レントゲン」に興味を持ち、歯科放射線科に籍を置きました。放射線は電磁波レベルで、とても短い波長領域(0.01~1.0nm)を活用する事で、臓器の変化を視覚化します。

 

●続いて、大学院を卒業する時の学位論文は、歯の共振周波数(5~10kHz)をテーマにして、歯と歯を支えている骨は、外力に対して、どの様に振動しているか?を論文にしました。出てくる振動係数によって、骨植などなどが診断の役に立ちます。

 

●中城歯科医院の院長に就任してからは、舌や歯の色の客観化に取り組み、可視領域(380~780nm)において、いつの間にか大病を汲み取る事が出来る「舌色」を、色彩学的に分類する仕事をライフワークにしました。この取り組みが、最終的には、拙書「病気の9割を寄せつけない たった一つの習慣」に集約されました。

 

レントゲンも物質の共振も色の発色も、全ては万物が振動する事によって生まれ出るものです。

 

 

 

そして、実は、東洋医学の概念の中にも、面白いことに「臓腑の音」があります。今回は、音と臓器の関係性を探る、六字訣(ろくじけつ)について解説してみましょう。

 

六字訣は、中国より伝承する養生法です。それぞれの臓器に呼応する共振周波数があるので、目的の臓腑に「固有の音」を響かせる事で、内臓を活性化できると解釈しています。

歯は食べカスで汚れたら、歯ブラシすれば良いですが、内臓は簡単には掃除が出来ません。六字訣は、古来より内臓をクリーニングできる、セルフメディケーション法であると言えます

陰陽五行には、自然界・身体・森羅万象の営みを5つのエレメントで運用されていると説いています。以下に、その相対表を示してみましょう。


最後に控える「三焦」は、臓器ではありません。これは、人の持つ気のエネルギーの通り道の事で、上焦:頭から胸まで。中焦:胸から臍まで。下焦:下腹部分に分けられます。

 

六字訣は、気功法・太極拳にも広く取り入れられおり、色々なやり方がありますが、家庭でできる、一番簡単な方法を解説してみましょう。

 

【方法】 

1.まず、やや深めに椅子に座ります。

2.リラックスをして鼻から息をゆっくり吸い込みます。

3.胸を反らせたまま、自分の臓腑の形をイメージしながら、上の表に相当する臓腑の音を再現しながら息を吐きます。

4.最後まで息を吐ききったら、この同じ動作を、5回繰り返すだけです。

肝は「シュー」と言う音で、同様に、心は「ハァー」、脾(胃)は「ホォー」、肺は「スー」、腎は「チョー」、三焦は「ヒー」と言うイメージです。

 

ココで重要なのは、息を吸う時よりも、むしろ「吐ききる」事を意識することです。また、日常生活の中でも、自分の体質の中で、弱っていると自覚している臓腑に対し、その音を頭の中と実際の音で呼吸をするだけでも、徐々に変化が出てきます。

 

私は、チョット食べ過ぎたかな?と思った時には、日常生活の中でも、息を吐き出す時に「ホォー」と実践していれば、何故か胃もたれ感が軽くなります。是非、お試しくださいませ。