中国の健康情報サイト「健康時報」で、スマホ型口臭が取り上げられました。

先月のブログでもご案内した、TBS「ジョブチューン」の番組に出演して、

「スマホ型口臭」について解説しましたが、私の知らない所のメディアで取り上げられました。

 

 

「教えてgoo ウォッチ」です。

 

 

 

 

 

そして、この記事の元ネタは、

中国の「健康時報」にスマホ型口臭の記事が出ているようです。

 

中国語でスマホは、「智能手机」と表現します。智能を持った手にするデスク…納得です。

 

私の全く知らない所で、チョットした話題になっている事は、うれしくも有り、ちょっと怖い気もしますね。

特に、中国の方からの意見として、以下のものが上がっています。

「ということは宿題をしても口が臭くなるな」「そうだな。スマホを見ていると歯磨きすることも忘れちゃうからな」「なんだかスマホを見なければ口臭にならないかのような言い方だな」などの意見もあった。 

 

ほかには、「ガムをかめばいいだけのこと」「スマホを見ながら何か食べればいいんじゃない?」「スマホを見ながら独り言を言えばいい」など、別の対処方法を挙げるユーザーも少なくなかった。

 

非常に合理的な対処法だと、感心しました。以前の実験的な研究で、本当にスマホをしている時に口臭が強くなるのか?について検証した事があります。被検者は、20歳代の女性です。

 

 

【方法と結果】

スマホを手にしてもらい、画面を見ながら、何も喋らないようにして、ゲームやWEB閲覧、SNSを1時間の間、継続してもらいました。結果は、下図に示す通り、1時間後に測定値が上昇傾向を示しています。

特に硫化水素の値が上がっているので、口腔内環境の変化による部分が多いです。被検者に問診をすると、何となく口の中が粘つき、乾いた感じがしたと訴えています。硫化水素が高値を示す原因は、主に舌苔の口臭発生菌が増殖した事に起因していると考えます。

 

その後、唾液に分泌を促す「ベロベロ・カチカチ体操」と唾液の分泌を促す「傍簾腺」のツボ刺激をして再測定した所、30分後には、安全圏まで下がってきました。

それぞれの測定結果を、下図に示します。

 

 

 

開始時:硫化水素「45」、メチルメルカプタン「0」、ジメチルサルファイド「5」

スマホ1時間:硫化水素「334」、メチルメルカプタン「0」、ジメチルサルファイド「30」

カチカチ,ベロベロ体操後:硫化水素「26」、メチルメルカプタン「3」、ジメチルサルファイド「3」

評価としては、硫化水素の測定値が、300を超えると、肩が触れ合う位の居酒屋やファミリーレストランで、多少ニオイが届くレベルです。

 

以上の事から解った事は、「口臭の発生」と「唾液の分泌量」の間には、相関関係が隠れている事が伺えます。

 

例えば、ソファに寝そべり、枕に頭を乗せて顎が引いた状態で、スマホを30分以上継続して使っていると、ある程度口臭が出やすい口腔内環境に傾いている事が予想されますので、注意が必要でしょう。

 

そんな時は、顎を上に向けて腕を前に組み、背伸びをして、頭をグルグル回転して、唾液腺を刺激し、家族との会話などで、咀嚼筋を動かしてみると良いでしょう。