「ウーマンウェルネス研究会」のウェルラボに、3つの新着記事が、一度にリリースされました。

大手日用品メーカーの「花王」が運営する、ウーマンウェルネス研究会に、スマホ口臭の記事が、同時に3つアップされました。

https://www.well-lab.jp/

 

https://www.well-lab.jp/201811/recipe/15058

https://www.well-lab.jp/201811/recipe/15065

https://www.well-lab.jp/201811/recipe/15052

 

 その記事の中で、「スマホ口臭」のチェックリストが公開されています。この事について、追記する形で、もう少し詳しく解説を加えておきましょう。

① 朝起きたとき、舌の表面に「おから」のような、指でかき取れる舌苔がついている

睡眠中は唾液分泌が滞る為、口腔内細菌が増殖します。一般的に、10億個増えると解釈されています。その為に、舌の上にも舌苔がつきやすくなります。特に、前日に宴会などで、腹に重い食材を食べて、胃腸に負担をかけた翌日は、翌朝、指でかき取れるほど大量の舌苔がつく事が多いです。元々、口臭発生菌が多い方は、スマホ依存の習慣で、舌苔助長がより顕著になってきます。

 

② 夜寝る前に、枕もとでスマホを30分以上使っている

横になって頭を枕に乗せることで、普段スマホを見るとき以上にあごを引いた姿勢になり、唾液腺が圧迫されます。理想的な枕は、頭を乗せた時に、うなづくような姿勢にならずに、頚椎が真っすぐに整う形状の枕が理想的です。

 

③ スマホを使っている最中に、ふわふわした感じの「めまい」を感じる

顎を引いた姿勢が長時間続くと、血流が滞り、脳の酸素が少なくなっている状態に傾きます。すると、椎骨動脈が圧迫されたことが原因で、フワフワ感のめまいが出てきます。脳血管障害の場合は、「回転性のめまい」が出てくる事が多いので、その辺が鑑別点になります。

 

④ 最近、濃い味でないと食事がおいしくない

唾液量の減少により、味を甘受する「味蕾(みらい)細胞」への刺激が少なくなっている状態が原因です。家族や友人同士の会食の中で、同席の人よりも味の感覚の評価が鈍く感じられたら、味覚障害を疑います。

 

⑤普段の呼吸が浅くなった気がする。うまく深呼吸ができない

スマホの見過ぎで猫背になり、胸郭が狭くなると、呼吸は浅くなります。30分以上継続使用したら、一度、顎を上げて、大きく腹式呼吸で深呼吸すると、リラックス神経も働きますし、唾液の分泌も再開します。

 

⑥胃もたれや便秘がずっと続いている

長時間のスマホ使用等で前傾姿勢になり、横隔膜が動きにくくなると、内臓の蠕動(ぜんどう)運動が減り、胃腸障害が出てきます。重症になると、身体をゆすると、胃の中から食材の胃の中で揺れてチャポチャポ音が聞こえたり、苦水や呑酸が上がってきます。

 

⑦アカンベーっと舌を出すと、表面にひび割れがある

唾液の分泌量が減ると、漢方体質の中で、「陰虚」に傾くと、乾燥体質に傾くと、舌の大きさ縮んできて、口腔内の水分が不足し、舌の表面がひび割れ(裂紋)た状態になります。そのひび割れが助長すると、ピリピリ・ヒリヒリした違和感を伴うようになり、いわゆる「舌痛症」の症状が出てきます。男女比で言うと、圧倒的に女性に多い症状です。

 

⑧スマホを使っている最中、気がつくと眉間にシワが寄っている

交感神経が優位な「過緊張」の状態になっています。過緊張が続くと唾液分泌が減るため、口臭が発生しやすくなります。眉間にシワを寄せずに、「目尻に」シワが寄る様に心がけます。

 

⑨食事中、誤って飲食物が肺に入り、むせることが多い

スマホの使用時間が長いと、人と喋る時間が減り、咀嚼筋や舌筋をあまり動かさなくなるため、うまく飲食物が飲み込めなくなります。肺に飲食物などと一緒に細菌が入る「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」予備軍ともいえます。

 

⑩口が粘ったり、苦い味やしょっぱい味がしたりすることが、続いている

唾液分泌が減ったために、口腔内の衛生状態が悪くなっている状態です。菌が作る代謝産物量が増えることで、普段と違う味がしてきます。

 

ウェルラボに提出した評価基準では、以下のように判定しました。

■Yesの数が1~3個

枕を共有する位の近い距離感で臭気が届くレベル

■Yesの数が4~6個

ファミレスや居酒屋で、肩が触れる位の距離感で臭気が届くレベル

■Yesの数が7~10個

喫茶店や接客などで、テーブルを挟んだ対面でも臭気が届くレベル

 

一般に、臭気判定は、距離感で評価する事が多いです。

 

マンションの猫臭や焼肉屋さんの店舗臭も、実際に出てはいるが、どの位距離が離れた所まで、臭気レベルが到達しているか?を、判定して行きます。

 

その際に、ニオイを「言語化する」と言う工程が、とても重要になってきます。

 

マンションのお隣さんが、「猫臭でクサイ!」と、強く訴えても、それが、本当に猫臭と関連しているのかどうか?を突き止める必要があります。

 

もしかしたら、苦情を訴えているお宅のキッチンから上がって来る、下水の臭いの可能性もあるからです。

 

不快だ…と感じる臭いが、便臭なのか、どぶの臭いなのか、アンモニアの臭いなのか、言語化する事が重要です。

 

そして、スマホの長時間使用で出てくる口臭の殆どは、下図で示すように、硫化水素の臭いです。硫化水素は、温泉臭、硫黄臭ですね。

 

測定値でみると、認知閾値である「112」ppbの所、ほぼ3倍に相当する、「334」ppbまで上昇しています。これは、ファミレスで隣同士になりと臭いが届くレベルに相当します。

 

ただ、一過性の現象ではあるので、スマホを中断して、唾液量の分泌が回復すると、早期に減少傾向に転じます。

 

スマホの長時間使用をしたら、唾液分泌体操を実践しましょう。