東洋医学で考える…臓器の形と食材の形の不思議な一致について、PART4

 

①セロリ

1番目は、セロリです。

白い茎の部分は、見たまんま大腿骨の様な骨の構造にソックリです。内くびれの構造や、末端になるにつれて太くなる所、縦に走る繊維の構造まで瓜二つです。

 

実は、セロリの成分の中には、シリコンの元となる、「ケイ素」が豊富に含まれています。

あまり知られてはいませんが、地球上で2番目に多いミネラル成分です。

 

原始地球の頃から、シリコンの由来は、太古の藻類や水中のバクテリアなどが、徐々に石灰化したものです。そして、圧縮され結晶化して鉱物になったものが「水晶」です。何と、ケイ素純度は、99%を占めています。

 

ケイ素は、地中に多く存在しています。そして、植物においては、土中に根を張り、栄養を吸収して果実に送り込むため、「茎」に多く集まる性質があります。その他、穀類や根菜類にも多く含まれ、食物繊維の主成分です。

そして、人体で考えると、ケイ素は、骨を強化するベースとなる分子構造です。

近年、ケイ素を摂取すると、関節炎やリウマチなどの運動器疾患が改善する事が確認されています。

その他、セロリには、体液の電解質バランスの恒常性を調整する、「ソディウム」というミネラル成分も豊富に含まれています。

ヒトの骨も、植物の茎も、「シャンと立っていられる」には、同じ成分が関係している点が面白い所ですね。

 

②オリーブ

調理用オイルやサラダにも用いられるオリーブは、何に似ているでしょう?

実は、女性の卵巣の形にソックリです。

 

ラードやバターなど、肉や乳製品の脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」は、一般的にがんの発生リスクを高めます。

一方、魚油やオリーブオイルに含まれる「不飽和脂肪酸」は、がんの発生リスクを減らす事が指摘されています。

 

また、飽和脂肪酸を日常的に摂取すると、循環器疾患が増えると考えられています

その中でも、トランス型脂肪酸は、マーガリンやむスナック食品に多く用いられています。近年、血中コレステロールを高め、心臓疾患や脳血管障害に悪影響を及ぼす事が解ってきました。

 

そこで、私の家では、リグナンが多く含まれている「亜麻仁油」を積極的に用いるようにしています。

 

実は、食用油は…お刺身と同じように、生ものです。「生鮮食品」と同じ感覚で、出来るだけ酸化していない、新しいものを摂取することが望ましいです。

 

③黒豆

 

ふっくら茹で上がった黒豆は、何に似ているでしょうか?

その柔らかな外観は、耳の形にソックリです。

 

実は、黒豆に多く含まれるマグネシウムは、血流を疎通し、耳鳴りの改善につながる事が指摘されています。

加えて、黒豆に含まれるナイアシンと言うビタミン成分も、脳神経の活動を活性化させるので老化防止に効果的です。

また、黒豆には、中性脂肪や血糖値を減少させたり、ビタミンEやイソフラボンなども含まれており抗酸化作用もあるので、老化防止にも一役買います。

 

思い返すと、私は、鍼灸師の夜間専門学校に通学していた時、極度の耳鳴りに悩まされました。キーンと言うような高周波な音が、頭の中で響き渡り、夜も眠れないほどでした。

そこで、鍼灸師の教員に相談した所、

「黒い色の食材を積極的に食べなさい」と指南されたので、

手当たり次第に、海苔・ひじき・黒豆・きくらげなど、黒い食材を食べまくりました。すると、摂取後、3ヵ月間を経過した頃には、まだ、音は聞こえるのですが、日常生活に支障の無い位まで軽くなりました。

後で、教員の先生に、少し軽くなりました…と、報告した所、その種明かしを教えてくれました。

以前にも何回も登場した陰陽五行説の色体表を見て下さい。

五臓の中で、「腎」に相当する色は、何色でしょうか?

そして、腎の気は、何処から出てくるでしょうか?

 

腎は、色は…黒です。

そして、その気は、耳から出てくると解釈しています。

加えて、恐怖などを感じると、腎を痛めると考えられています。

 

夜間の学校の通学で、恐れ・ストレスを感じていた部分が、耳鳴りに出ていたのでした。

食材と臓腑の形の相関も、全5回まで進みました。もしかしたら、一区切りになるかもしれません。