不思議な「揚げ玉」(天かす)のヒミツ

 

ステマになるといけないので、あえて店名は控えますが、私の地元の鶴見で長年、蕎麦屋を営んでいるお店があります。その所在は、掲載している写真から判断して下さい。

 

開店前から行列ができる位、繁盛しています。

 

私は、冬でも『冷やしタヌキ蕎麦』が好きで、毎回注文しています。

 

なぜ、このメニューを注文するか?と言うと、それは「揚げ玉」に秘密があります。

 

ナント、このお店の揚げ玉は、何分経っても、タレに浸かっていても…、

「サクサク感が長く続き、水分が浸透して、フニャフニャにならないのです」

 

何回訪問しても、その食感は変わらないので、お店のご主人が「秘伝の揚げ玉」を考案して、お客に提供しているとしか思えません。

多い時で、月に2~3回は訪問します。つけダレは、関東風で少し濃い味です。一家でファミリー経営をしています。美人系の若女将にも私達家族は、常連として覚えてもらっています。

 

そして、開店直後に出向いて、運が良いと、お会計場所に余った揚げ玉をビニールに入れて、

「ご自由にお持ち帰りください」

と、お土産を用意している時があるので、遠慮なく1つ持ち帰ります。

 

自宅で乾麺のそばを茹でて、この揚げ玉をパラパラと振りかければ、簡易的に、あのお店の味が再現できます。もちろん、そのサクサク感は、何の問題もなく維持されています。

 

どうしても、その秘密が知りたくて、事前にリサーチをして調べてみました。すると、どうやら、『重曹』を混ぜると、長くカリカリ感が持続する事が解り、次回、お店を訪問した時に、蕎麦を完食した後に、ご主人に聞いてみました。

 

【以下、ご主人との問答】

私「いつも、ごちそうさまです。揚げ玉が、いつまでも、ふやけない秘訣とか有るんですか?」

ご主人「そんな事、教える訳ないだろ…!」

私「もしかして、重層か何かですか?」

ご主人「なんだ、解っているじゃないか!まぁ、そんな所だな!」

 

大体こんな感じです。

 

重曹は、お祭りの出店で、カラメル菓子を含ませる時や、キッチンの洗浄などにも使います。

その主成分は、炭酸水素ナトリウム(別名:炭酸ソーダ)です。水に溶かすと、発砲して二酸化炭素が出てきます。昔の駄菓子屋さんで、粉末状の「メロンソーダ」と言う清涼飲料が売っていました。水に溶かすと、シュワシュワ感が出てきて、コーラ飲料と同じように、ピリピリした刺激が味わえます。

 

実は、重曹は、癌治療として注目を集めた事があります。癌の組織は、酸性に傾きます。酸性の環境でなければ生きていけません。重曹は、身体の中を中和する作用が強いので、癌の生育を抑える可能性があるのです。

 

シモンチーニと言う医師は、静脈から重曹を患者に点滴し、癌治療を試みました。投与後、患者は、代謝性アルカローシス(血液中の酸レベルが異常に低くなる状態)を発症して、癌細胞が死ぬ前に、患者自身が死亡してしました。

 

その後、シモンチーニは、医師免許もはく奪され、禁固刑も受けてしまいます。

 

しかしながら、その方向性は間違っていないはずです。その後、こうした取り組みは、現在でも一部の医師らで、再検証による追試が行われています。「全くの眉唾」は、言い過ぎだと思います。ある日突然、「がん組織中和療法」が、公になる日が来るかもしれません。

 

また、重曹は、家庭用のキッチンの洗浄剤としても活用されています。

実は、私達の業界でも、口臭治療に「重曹液」で、うがいする事を推奨している先生もいます。

 

一日の摂取量の上限は、5gと言われています。体に良いと解っていても、必要以上の摂取は逆効果になりますので注意が必要です。