「最高の本を書きあげたい人のためのコンテンツ力養成講座」に参加しています。

 

倉園 佳三さん‎、佐々木正悟さんが主宰する6か月コースのセミナーです。今回が第2回です。

(向かって、右が倉園さん、左が佐々木さんです)

 

提出した原稿に「赤入れ」をして頂きました。

著者として1冊、商業出版をしていますが、文章構成や日本語の言い回しには独特のルールがあります。実は、私自身、あまりその事を心得てはいませんでした。今回は、その部分を紹介してみましょう。

 

講師の倉園さんは、独特のプロフィールをお持ちの方で、

●ギタリストでミュージシャン

●出版社の編集長

●本の著者

と言う肩書をお持ちです。いつもこのブログで紹介している、「A地点」と「B地点」の距離感で考えれば、両社は相当距離が離れています。ミュージシャンでありながら編集長という肩書が、とても魅力的です。どちらもクリエイティブと言う点では相違ないので、私の師匠として色々なアドバイスを受ける間柄です。

 

ジェネレーションも比較的近く、倉園さんの方が3学年年下です。

 

今回は、第2回目のセミナーで学んだ事を「備忘録」として、まとめてみましょう。

① 同じ言葉の繰り返しを避ける

文章を執筆していると、…。から、次の…。までの文章で、つい、同じ文言を連用してしま合います。例えば、こんな感じです。

【修正前】

 近年、自分を取り巻く社会の中で、多くのハラスメントが起きて、社会問題化しています。 

【修正後】

 近年、私たちを取り巻く社会の中で、さまざまなハラスメントが問題となっています。

 

もう一例

【修正前】

 すると、翌日、スーパーマーケットの売り場に行けば、ココアが置いてある棚には、1個も置いてありません。 

【修正後】

すると、翌日、スーパーマーケットの売り場に行けば、ココアの棚には在庫がひとつも残っていません。

 

同じような言葉を繰り返し用いると、読者は読むのがしんどくなります。そこを、少し違う表現の文言を組み込むだけで、文章のつながりは、とてもスッキリしてきます。私は、特に繰り返してしまうクセがあるので、現在、50000字書いた文章を、再チェックして、自分なりに校正をして、「繰り返し表現」の部分を直している最中です。

探してみると、結構な数がある事がわかり、改めて、文章表現が未熟であったことを知りました。

 

② 「ので」「から」「ため」をなるべく使わないようにする

【修正前】

…という表現や事例もよく見かけるので、隠したくなる理由もまだいろいろあるんだろうなと思ったりします。

【修正後】

…という表現を見かけるということは、まだまだ隠したくなる理由はあるのだと思います。


これも結構重要なテクニックです。

 

やはり、論述的な文章は、主語+熟語がハッキリしていた方がストレートに伝わりやすいので、「……ので」「……ます」と書くよりは、「……は」「……です」で結んで、言い切った方がわかりやすいです。どうしても、「から」とか「ため」を連用すると、言い訳を言っているように受け取られるので、文章表現としては、読者に真意が伝わりにくくなってしまいます。

 

③ 主述を整える(主語と述語だけを切り出して確認する)

【修正前】

 有り難い事に、キセハラは、アナタの健康・性格・運命論の全てを気付かせてくれる、天から届いた、注意喚起を促す贈り物なのです。 

【修正後】

 ありがたいことに、キセハラは、アナタの健康や性格、運命のすべてを気づかせてくれる、天から届いた贈り物なのです。

 

これは、私が最も犯してしまう文章表現です。ワープロで文章を作っている時は、頭に浮かんだイメージを、そのままタイピングしてしまいます。あとで、何回も読み直しているのですが、(主語)の部分と、(述語)の部分の繋がりが悪いのです。この部分のかかりが不明確だと、何を言っているのか?ボケてきます。頭の中では解ったつもりで書いていますが、読者目線で考えるとまだまだ未熟です。

 

④ 「たり」「とか」は2つ以上のセットで使う

【修正前】

 一般的に、学術的な研究論文でも、刑事事件の犯人捜し、その問題を解決する手段は、たった 一つしかありません。

【修正後】

一般的に、学術的な研究論文でも、刑事事件の犯人捜しでも、その問題を解決する手段は、たっ た一つしかありません。

 

これも、私はクセとしてやってしまうミスです。~たり、等の表現は、2回、並列で出て来ないと、文章的におかしな表現になってしまいます。現在、5万字程度書き終えたのですが、ワードの文字検索をしてみると、8カ所、「たり」「とか」表現の失敗が隠れていました。でも、テキスト文の「置換機能」などを使うと、簡単に変更可能なので、便利になったものです。

 

⑤ 「形容詞+です」で終わるのを避ける

【修正前】

 また、国会に対して政府というものがありますが、政府の活動のルールは各省庁ごとに違うものもあり、難しいです。 

【修正後】

 また、国会に対して政府というものがありますが、政府の活動のルールは省庁ごとに違っていて、 すべてを把握するには無理があります。

 

この「形容詞+です」と言う文章構成は、やや稚拙な感じがして、小学生の作文のようです。本来であれば、その中を開いて、より詳細に「密度を上げて」記述できれば、文章に深みが出てきます。これは、普段から意識していないと、つい、やらかしてしまいます。前段の文章が長ければ長いほど、最後の締めで、「形容詞+です」で終わってしまうと、何となく軽い感じがしてしまいます。これも、結構やりがちなので、注意したいテクニックですね。

 

⑥ 「まず最初に」などの言葉のかぶりに気をつける

【修正前】

 地球規模のレベルで危機感が差し迫っている感じがします。 

【修正後】

 地球規模で危機感が差し迫っている感じがします。 

【修正前】

その結果、自分体質のシグナルサインは、顔や舌などの「色」として出てくる事が解りました。 

【修正後】

 その結果、「自分体質」のシグナルは、顔や舌などの「色」として出てくることがわかりました。

 

これも私は、つい失敗してしまいます。同じような言葉を2回繰り返してしまいます。何回読み直しても、第三者にチェックしてもらうと、思わぬ所で取りこぼしがあるので、見てもらう事は重要だと思います。

 

⑦ 語尾などの音の繰り返しを調整してリズムを整える(声に出して読む)

【修正前】 今自分の置かれている人生レール 

【修正後】 今の自分置かれている人生のレール

 

この辺の所は、日本語独特の抑揚とか、リズムを伴った心地よい言い回しなどが関係してきます。「の」が、あまりにも連続して出てくると、やはり、読むのが疲れてしまいます。声を出して読んでみると、日本語の一本調子ではないリズム感が解ってきます。この部分を整えるだけで、全体の文章の心地読み応えが随分変わってきます。

 

⑧ 漢字の連続を少なくする。

【修正前】

 しかしながら、季節変動から受ける健康へのハラスメントは、相手が自然現象なだけに、解決する手立てが存在しません。いくら不平不満をネットでつぶやいても、相手に届く事はありませ ん。 

【修正後】

 けれども、季節の変動から受ける健康へのハラスメントは、相手が自然現象なだけに、解決する 手立てが存在しません。いくら不平や不満をネットでつぶやいても、相手に届くことはないのです。

 

これも、私がやってしまう文章構成です。特に漢方の体質は、4文字熟語である事が多く、クセが見についてしまっています。例えば「気血両虚」「脾虚湿盛」などです。普段から、文章作成に4文字の漢字を連用してしまう傾向があります。師匠からは、「少し硬い感じがする」と言う評価が出てしまうのも、この辺の部分が起因していると考えます。

 

⑨ ()で備考を入れる書き方をなるべくやめる。

【修正前】

 全ては、アナタが抱える「自分体質」と、食材が持つ特性(温性・冷性など)との相互作用が関係してきます。 

【修正後】

 すべては、アナタが抱える「自分体質」と、温性か冷性かなどの食材がもつ特性との相互作用が関係してきます。 

 

これも文章の繋がりでいえば当然のことで、カッコ内を開いて連続した文面にした方が、読み易くなります。

 

⑩ 副詞などの位置を再考してみる

【修正前】

 それぞれ5分類には、とても相性の良いマッチングの組み合わせが存在するのです。 

修正後 5分類には、それぞれとても相性の良い組み合わせが存在するのです。 

【修正前】

未病の状態は、なかなか医療機関では取り使ってくれません。 

【修正後】

 「未病」の状態では、医療機関ではなかなか取り合ってくれません。

 

これも私はやってしまいがちです。副詞の場所は、伝えたい文言の直近にある方が、意味が伝わりやすいですね。

 

おおよそ、こんな所を注意されました。非常に示唆に富む指導で、今後の参考になりました。この辺の所をチョット気にするだけで、グッと、プロっぽい文章になるので、とても有り難かったです。