キノコに由来する生薬について

 

三峯神社の参拝のついでに、ちょっとした観光にも繰り出そう…という事で、「小松沢レジャー農園」にも出向いてきました。http://www.komatsuzawa.co.jp/

 

そこでは、シャインマスカット食べ放題や、いちご狩り、しいたけ狩りなどのアクティビティが用意されています。私たち夫婦は、お手頃な「しいたけ狩り」にチャレンジしてみました。

 

ビニールハウスの中で栽培された椎茸を、原木からもいで、ビニール袋に入れて持ち帰ります。200gで600円のコストを支払います。園内にバネばかりがあるので、重さをはかりながら微調整をします。

 

実は、キノコ類も生薬の一面があります。樹皮の生薬に続き、キノコの薬効も見てみましょう。

●猪苓(チョレイ)

サルノコシカケ科のチョレイマイタケの菌核です。主要成分は、トリテルペノイド、多糖類などを含有します。主な薬理効果は、利水滲湿の性質があります。特に、身体の中の水液代謝を調整して、身体に溜まった余剰な水分を排泄します。きのこ全般に言える事ですが、柑橘類の様なジューシーなみずみずしさは無く、そのお姿は、どちらかというと乾燥傾向にあるので、薬効も乾かす方に傾いています。

 

その他、黄色ブドウ球菌、大腸菌に対し制菌作用を持ちます。また、水溶性グルカンは、抗腫瘍作用が望めます。

 

総じて、解毒、止渇、利尿薬の特性があり、小便不利、口渇、抗炎症に応用する。

 

●麦角(バッカク)

麦角菌が、小麦・ライ麦などに寄生すると、菌は、アルカロイドを産生し、麦の穂に、硬化した菌核を形成し始めます。これが、角のように見える事から、麦角と名付けられました。

 

このアルカロイドには、リゼルグ酸、エルゴタミンなどが含まれ、アドレラリン、セロトニンなどを含み、脳内のドパミン受容体に作用します。

特に、エルゴタミンは、血管収縮作用がある事から、血管拡張に由来する片頭痛には効能が見込めます。その反面、心臓などの循環器に持病がある場合には、心血管系に障害が出る副作用も考えられます。同様に、子宮の平滑筋を収縮させるので、陣痛促進薬にも用いられる反面、安易な使用は、未熟児の原因にもなります。

 

また近年、マジックマッシュルームなど、違法薬物としても知られ、濃縮合成された成分は、知覚鋭敏、多彩、幻覚、陶酔感、多幸感が得られる一面もあります。その一方で、副反応として、不安、抑うつ、錯乱などを誘発し、最終的には脳血管障害、精神病症状、自殺願望などが生じる場合もあるので、乱用は禁忌です。

 

●茯苓(ブクリョウ)

水液代謝を調節し、身体に溜まった余剰な水分をデトックスする生薬(利水滲湿)

一般的には、むくみ、重だるさ、食欲不振、下痢、胃腸虚弱、動悸、不眠、めまい、関節炎などを主治します。サルノコシカケ科マツボドの菌核を乾燥させて粉砕したもの。特に多糖類を多く含みます。

殆どの食用のキノコ類には、利水作用(尿として水毒を追い出す)を有します。

 

ご覧のように、お猿さんが本当にチョコンと座る事が出来そうです。

 

そう言えば、我が永遠のアイドル、宮崎美子さんが運営する「よしよし」チャンネルでも、「きのこ会議」の読み聞かせ中で、色々なきのこが登場してきます。

 

その中で語られているのですが、実は「馬糞茸」って、マッシュルームの事だったのですね。全く知りませんでした。