40年ぶりに、2つの宿題がスッキリ解決!

 

40年前と言えば、私にも青春時代があり、20歳前後でした。その時期に、夢中になって追い求めていた「自分こだわり」が、2点ありました。もともと、オタク気質な所があり、そのこだわりは、当時の友達連中とは共有しないで、

 

自分だけの「秘め事」として掘り下げて楽しむ…だけでした。

 

それ以来、40年間、ずっと頭から離れず、時々ネット検索で、youtubeで、お姿を拝見して、思いをはせる事をしてきました。

 

40年間、ずっとファンだった訳です。

 

今回は、その2つを、一つはサラッと、もう一つは、ディープにご紹介してみたいと思います。

 

① 宮崎美子さん

40年前に、木陰でジーパンを脱いで、ビキニ姿になる若い女の子が、突如テレビに登場し、最後ににっこり笑いながら、「あっ、今見てたでしょ!」と言う視線をカメラに向ける…このCMに、20歳のチェリーボーイは、一発でやられました。

 

宮崎さんは、このCMで一躍注目を集め、芸能界入りをしました。

 

当時は、「GORO」と言う若者向け雑誌があり、写真家の篠山紀信さんが、グラビアアイドルを「激写」して、誌面の表紙を飾ります。当時、ドキドキ・ワクワクしながら、クラスで回し読みをしていました。

 

宮崎さんの始まりは、週刊朝日の表紙の企画で、「篠山紀信が、女子大生を撮ります」に応募して採用された所からスタートします。その後、同氏による写真集も発売され、今でも私の本棚に保存されています。

 

その後、女優業・クイズタレント・レポーターなどで活躍しました。そして、宮崎さんは、グラビア写真から離れ、1回も私たちファンに「健康美」を披露する事は無く、あの水着コマーシャルの衝撃は、封印されました。

その宮崎さんが、40年の時を経て、週刊現代のグラビア袋とじ企画と、2021年のカレンダーを出すという事で、小躍りして喜びました。当然のごとく、電子書籍で週刊現代をダウンロードして、スマホに収め、カレンダーの予約販売を楽天でポチっとします。2020年の年末に届いたカレンダーは、40年前と全く変わらず、

 

「ピカピカに光っていました」

 

本当に長生きして良かった…と、心の底から思いました。

 

② 伝説巨神「イデオン」の40年の時を超えたフィギュア

もう一つは、アニメ界の巨匠「富野由悠季」さんが創造した、ロボットアニメ「伝説巨神イデオン」です。

 

当時、低視聴率により途中で打ち切りになって、急場しのぎで編集された最終回を見逃さないために、可愛い女の子が参加していた合コンを途中退席して、電車以外の帰路は、全て小走りで奔走し、何とか放送時間に間に合って、テレビの前で、息を切らせて見た記憶があります。

 

最終的には、本来放送するはずだった数話分を再編集して、ファンの後押しもあって、「接触編」「発動編」が、二本同時上映され、「本当の最終回」を見る事が出来ました。

 

富野さんには、機動戦士ガンダムと言う大ヒット作があるのですが、私はイデオンの方がお好みです。「皆殺しの富野」の異名があるように、戦争の本当の悲惨さを描いています。劇中、準主役級のキャラたちが、次々と命を落としていきます。特に、首がちぎれて絶命したり、胴体がバラバラになったり、現在の倫理コードでは、放送できない内容です。最終的には敵味方共に、全宇宙ごと魂になって昇天したり、悲劇的な結末を迎えてしまいます。

 

このアニメには、赤い合体巨大ロボットが登場します。ヒトが持つ思念の「良き心」に感応する「イデ」と言う存在が、人類を見守り、2つの種族が平和的に和解する事を願います。ところが、出来損ないの人類は戦ってしまい、その事に絶望した、神の様な存在のイデは、最終回答として、全ての生き物に対し鉄槌を下すのです。

 

人類は、イデの願うような良き進化をしなかったので、一回、命ごとリセットして、バクテリアの段階に戻したうえで、新しい高等生物を生み出すために、もう一度、進化の初期からやり直しを図ったのです。

番組放送時のイデオンのロボットは、こんな感じの重厚なストーリーでした。

ただ、そのストーリーに反するように、登場するロボットの外観は、こんなお姿で登場しました。

 

実は、庵野監督が描く、新世紀エヴァンゲリオンの造型は、このイデオンから影響を受けた…とも言われています。肩関節の上に伸びる突起物など、類似点も多いですね。

 

恐らく、スポンサーである玩具メーカーの意向をくみ、子供向けにデザインせざる得なかったのでしょう。

 

本来であれば、「第六文明人」と言う絶滅した種族が作り出した、異世界のロボットなので、「こんな外観であるはずがない」と、子供の頃に思っていました。

 

そして、40年の時を経て、本来の姿は、こんな感じだったのではないか?と、当時子供だったおじさん世代の私たちに向けて、イデオンのフィギュアが新提案されました。

 

今回、世界的な造型師の「竹谷孝之」さんが、デザインを再構築して、フィギュアとして販売しました。なんと、12万円のプライスタグが付いています。なんと、神々しいお姿でしょう。この造型で、もう一度リメイクしてもらいたい位です。

http://www.threezeroblogjp.com/blog/threezeroxtakeya03より引用

 

竹谷孝之さんは、シン・ゴジラや、風の谷のナウシカの巨神兵、蟲(おおむ)などのキャラデザインも担当しました。業界では、超有名な方です。

 

イデオンは、カルトアニメです。今までも多くのモデラーが、デザインプレゼンをしています。今を遡る事30年前、小林誠さんも別の解釈による提案をしています。

 

いずれも、ヒト型である点は共通ですが、異世界の不気味な容姿をしています。

 

ところで、富野監督は、後のインタビュー取材の中で、こんなコメントを述べています。

「アニメが、映画やドラマより格下に見られる事へ、コンプレックスを持っていました」

「大人の鑑賞に堪える、作品を創造したかったのです」

 

イデオンは、キャラデザイン、劇中の音楽、ロボットの造型、ストーリーの奥深さなど、どれを取っても、一級品の仕上がりです。私の中では、アニメの3指に入る位の作品です。

 

この渾身のイデオンは、放送当時、興行的に振るわず、途中で打ち切りになってしまい、富野監督は、深い絶望感を味わいます。しかし、今でも根強いファンが存在し、何回もリデザインそれている事を考えると、富野さんの作品への思いは、充分達成されていると、考えざるを得ません。

 

40年たって、宮崎美子さんと、イデオンのお姿を見る事が出来て、ファンとしては、一つの区切りを付けた思いです。