一酸化窒素

 

歯ブラシストレッチは、口臭予防の他に、お顔の皮膚に存在するツボに、内側から刺激できるので、スキンケアにも有効ですと案内しましたが、実は、有効な理由は、それだけではない事が分かってきました。

 

血液サラサラも、健康の養生法としては重要ですが、体液サラサラも重要で、血液と体液が、丸ごとサラサラになる事が、「血管力」のアップにとても重要で、この取り組みによって、お肌のターンオーバーが活性化して、たるみ・シワ・シミ・そばかす予防に有効になってきます。

日頃、突然死で注目される健康常識は、大きな太い血管の循環をキープする事が、命に関係してくる…と言う西洋医学の主張には異論はないですが、毛細血管の疎通については、現代医学では、あまり注目される事はありませんでした。

 

近年、血管力アップに伴う、お肌の若返りで注目されてきたのが、血管内皮細胞から分泌される、「一酸化窒素」(NO)の存在です。

 

このNOを、出来るだけ多く産生する事が、ブス化の進行を抑え、お肌のハリに有効になります。

 

実は、お肌の老化は、血管の一番内壁にある「内皮細胞」の動脈硬化によって始まります。内皮細胞は、血流が滞ると、血管拡張物質である一酸化窒素(NO)を放出します。このNOがあるおかげで、中膜にある血管の平滑筋に作用して、再び平滑筋の緊張がゆるんで血管が拡張します。

 

この事から、血管を広げて、血流を確保する事は、放出されるNOの量に左右され、これが足りなくなると血管は硬化し、逆に充足している時は、血管はしなやかになり、若々しい状態を保てるようになります。

 

このNOを多く分泌させるには、血管に緊張と弛緩、血管に運動刺激を与えることが重要になってきます。普段、ジョギングや有酸素運動、ヨガ、ストレッチなどで、大きな関節と骨格筋は、動かすことが出来ます。

 

でも、大きな関節の構造を持たない、宙ぶらりんで付着している、お顔の筋肉は、意識して動かさなければ、動かないままです。

 

スマホの活用により、現代人は、表情筋・咀嚼筋を、殆ど動かすことが無くなってしまいました。動いているのは、指先だけです。

 

歯ブラシストレッチによる、血管への刺激は、一酸化窒素の分泌を促進し、スマホ連続使用による、「ブス化」を、予防する最短メソッドなのです。

 

加えて、青魚の摂取などもNO分泌に効果的ですが、実は、漢方薬にも、血管に作用し、NOの分泌を促進するものがあります。

 

血管の老化は、東洋医学では、瘀血(おけつ)と解釈し、駆瘀血薬(くおけつやく)の効能を持つ生薬により、滞った血流は回復し、血管は若返ります。特に、高血圧や頭痛、肩凝り、動悸の改善と並行して、抹消微小循環障害に有効な生薬は、

 

丹参(たんじん)を主成分とする冠元顆粒(かんげんかりゅう)です。

 

この処方は、中年以降になったら、誰でも服用しても良いくらい、「長寿の漢方」と言えます。

 

歯ブラシストレッチにより、身体の外湖から、還元顆粒により、身体の中から、「血管力」に働きかけ、若々しい顔立ちを維持していきたいものです。