「白銀比」のA4用紙と「黄金比」のフィボナッチ数列について

 

普段、何気なく使っているA4サイズの用紙は、19世紀末ドイツの物理学者、オズワルドが提案した国際規格です。A0サイズから始まり、その半分のサイズがA1で、その半分がA2……と数字が上がるたびに、どんどん2分割が進み、面積も半分になった相似形が繰り返されます。

 

実は、ここには、黄金比が存在し、「ルート長方形」によって形成されています。

 

特に、縦横比率が「縦:横=1:√2」となった時、特別に「白銀比」と言われています。どこまで半分にしても、同じ形で相似形の半分の面積の長方形が連続します。

 

 

この連続性は、古来より美しい比率の形として好まれてきました。

 

一定の法則が連続する、数列を通じて、自然界から宇宙にまで通用する「法則」と「真理」を知ると、実は、ずっと単純な理論によって、この世界が成り立っている事が分かり、微生物のミクロから、深淵の宇宙のマクロまで、とても神秘的な統一性を有しています。

 

「自然という書物は、数学の言葉で書かれている」(ガリレオ・ガリレイ)

 

もしかしたら、私達の健康は、この理論で則って成り立っているのかもしれません。

 

ただデザインの世界では、「黄金比」といったら、「フィボナッチ数列」の方を指します。

イタリアの数学者フィボナッチ(1170~1259年頃)が提唱した数列が「フィボナッチ数列」です。

 

 

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377…

 

この数字の羅列は、「どの数字も前2つの数字を足した数字」と言う決まりがあります。 

 

殆どの樹木の枝は、このフィボナッチ数列によって分枝して「枝分かれ」していくそうです。

この法則は、人体にも適用され、「気管支の分枝」や「肝臓の血管の走行」にも現れてきます。

 

 

そればかりでなく、「野菜のロマネスクの連続した配列」、「ひまわりの種の列数」にも採用されています。この事から、自然界の動植物はこの数列によって増殖し、種として保存されている訳です。

 

 

正に神様が用意してくれた「生命の数列」とも言えます

 

さらに言うと、これから作られる「螺旋模様」は、最も安定して成長できる要件を満たし、強度も保たれ、非常に合理的・合目的に現れた「生命の曲線」でもあります。

 

この「螺旋形状」は、広く自然界で観察されます。

一番典型的なのが、アンモナイトの断面です。