EVアワードが決定する

 

普段、電気自動車(以下、EV)に乗っていることを公言しているので、EVのイベントに出かけたり、新しいブランドの試乗会に出向いたりする事も多いので、会場で色々なインフルエンサーの方と、情報交換する機会もあります。

電気自動車の情報発信しているライターさんと、名刺交換したご縁で、取材協力をしてみました。

電気自動車の充電アプリなどを運営する「EVsmart」の運営サイドは、毎年、その年に発売されたEVのアワードを決める投票を実施しています。

レコード大賞ではなく、「EV大賞」を決める訳です。

 

有り難い事に、EVsmartの運営サイドから、エヴァンジェリスト(ご意見番)として任命されたので、お安い御用と引き受けます。

 

投票は、20点を、自分の思う「推しの車」に対し、一口コメントを添えて、点数を割り振ります。

 

今年は、テスラ社の「テスラモデルS」に10点、hyundai社の「KONA」に5点、アバルト社の「500e」に5点、それぞれ投票しました。公正を期すために、いずれも、自分でディーラーに出向き、実際に試乗をした上で、評価点を決めました。

 

実際のグランプリは、中華製のBYD社の「ドルフィン」が受賞しました。

https://blog.evsmart.net/ev-news/japan-ev-of-the-year-2023-results-byd-dolphin-wins-grand-prize/

 

ドルフィンは、コンパクトな外観で、充分な航続距離、他車に対する価格優位性などが、一般消費者に評価されました。我が国の同じカテゴリのEVで比較すると、日本製EVは、3年は遅れているイメージです。

私が投票した、韓国製の「KONA」は、準グランプリを受賞しました。

 

【2024年のEV事情】

我が国のEVには、購入時に補助金が出ます。ただ、一部の方からは、日本人から徴収した税金を、輸入車に割り当てるのは、おかしいんじゃないの?…と言う意見を反映して、2024年度のEV補助金は、見直す事となりました。

 

ハッキリとした明文化はされていませんが、何となく、国産車には手厚く、輸入車は減額されている感じです。

 

それにしても、補助金の差額を考える時に、なぜ差分が出るのか?日本のお役人さんの考える「理由付け」には、本当に感心させられます。

大っぴらに「中華・韓国車を減額しますよ」とは言えないので、大衆が、何となく納得する差別化の理由をひねり出すのです。消費者は、「そ、そうだよね。だから減額もやむを得ないか…」と、受け入れる訳です。

 

そのランク分けが、以下の表になります。中華や韓国車は、トヨタや日産の様な、多くのディーラー網を持っていないので、当然、減点の対象になります。

 

ただ項目の中には、「サイバーセキュリティへの対応」などのように、無理くりな理由付けも散見されます。近年、トヨタ車の盗難事件は増加しています。「カンインベーダー」と言う手法を操って、あっという間に、所有者の駐車場から、盗み出してしまいます。大きなマイナス要素です。

 

 

ここで重要になってくるのが、国産EVの中で、2社で共同開発したモデルでも、補助金に差が出てしまう所です。例えば、

トヨタのBZ4Xとスバルのソルテラは、外装のデザインも含めて、殆ど同じ電気自動車です。ところが、上記の評価で査定すると、差が出てしまい、トヨタは85万円、スバルは65万円になってしまいます。

 

同じ仕様のEVでも、20万円もの補助金に差が出てしまうのです。

これでは、よほどスバルのブランドに思い入れのあるユーザーでなければ、トヨタに流れてしまうでしょう。

 

この傾向は、輸入車になると、さらに顕著になっていきます。このままでは、中華製や韓国製のEVは、補助金の差額分が大きいので、販売に影響を及ぼし兼ねません。メーカーとしても、対応策を考えていかなければならないので、恐らく、補助金の差分を埋め合わせする形で、何らかのお得になるキャンペーンを打ち出してくると思っています。

 

それにしても、新しい市場の商品は、買うかどうかを迷っている内に、先延ばししていると、ドンドン、受けられる恩恵が少なくなっていきます。早めに買っておいた方が、先行者利益を享受できるので、アーリーアダプターの方が、何かとお得になってくる訳です。

現在所有のEVも、あと4年間は所有しようと思っています。

 

これからが、電気自動車の本当の価値が問われるようになっていくと思います。