過日、日本テレビ系列の「THE・鉄腕ダッシュ」から取材を受け、ほんのチョットテレビ出演しました。
下段のテロップに、小さく「口臭専門クリニック 中城基雄」と表記されています。
番組の中で、肉汁タップリのハンバーガーを外国人に試食してもらった所、
「なんか、ベチャベチャして水っぽい」
「脂っこい」
などの評価があり、日本人の出演者は、みんな、「美味しい、美味しい」と食べてくれているのに、何故なんだろう?と、問題提起していました。
番組では、日本人と比較して、唾液量に変化があるかもしれないと言う仮説を考えているようでした。
問い合わせの内容は、「人種で、唾液量の変化は、あるのでしょうか?」でした。
私からの回答としては、
① 人種や居住のエリアで、唾液量の変化は、ほぼ考えられない
② 唾液には、安静時唾液と刺激唾液があり、特に、安静時唾液に人種の有意差は無い
③ 差があるとしたら、咀嚼が始まってからの刺激唾液の方に変化があるかもしれない
④ その他、副次的な要因として、骨格が大きければ、唾液腺を大きいので、唾液の貯蔵タンクが、外国人の方が多い事は、充分考えられること
⑤ 言語をしゃべる時は、表情筋や口輪筋を積極的に動かすのは、日本語よりも、英語圏の人の方が大きい事
などが、考えられると、伝えておきました。
ここで面白い事に気が付いたのですが、日本人は、「目」のちょっとした仕草で、感情を読み取ります。一方、欧米人は、口元の動きで、意味を汲み取ります。
その違いは、日米の変身ヒーローのお姿を見ても、うかがい知れます。
日本の変身ヒーローは、どちらかと言うと、マスクをかぶった後、目を出す事が多いです。
●新造人間「キャシャーン」や、聖戦士ダンバインのショウ・ザマなどは、その典型です。
これに対し、アメリカのヒーローは、目を隠し口を露出する事が多いです。
●ロボコップやXメンのサイクロップスのキャラクターです。
感情を伝える時に、日本人は目の動きで演技を伝え、欧米人は口と唇を大きく動かして、自分の意思を伝えます。
欧米人は、普段から、唾液が多く出やすい生活習慣な訳です。
日本人の感覚では、「目は口程に物を言う」を優先します。
日本人は、嘘をついてバレそうになった時、「目が泳ぐ」と言う表現をします。これに対し、欧米人は、口先の表現と表情で、相手の意思を読み取ります。
口語体で、あまり口唇を大きく動かさない日本民族と違い、欧米人は「F音」「R音」「T音」「B音」など、発音も様々で、会話の中で、目の表情よりは、口の動きで、言語の意味を察します。
口輪筋や表情筋が大きく動けば、唾液量も増えるはずです。
これは、日常口にする「食パン」の好みにも表れています。
唾液量が多い欧米人は、パサパサしたパンを好み、日本人は、ふっくら・シットリしたパンを好みます。唾液量が少なめなので、パサパサしたパンだと、上手く呑み込めずに、口内でもさもさして、飲み込みにくいのです。
恐らくこの違いは、両民族の骨格に起因していると考えられます。
欧米人は、どちらかと言うと、彫りが深い顔立ちなので、目の動きで、感情が伝わりにくい側面があり、むしろ、喋る時に、口元が大きく動いて、意思が疎通するのでしょう。
これに対し、日本人などの東洋人は、「平たい顔属」で、彫りが浅い民族なので、口の動きよりも、目元の動きで、感情表現しているのだと思います。
そう言えば、欧米の怪しい社交場の「仮面舞踏会」も、みんな目を隠して参加しています。
こうした文化の違いが、唾液量の違いにも反映されているのだと思います。
民族による意思伝達の違いは、非常に面白い一面がありますね。