当院の口臭ケアで、「嘔吐反射」が起きてしまう方へ 

 

当院の口臭対策は、ホームケアの重要性を訴えています。

基本コンセプトは、「自力で」「根本から」になります。

 

口臭が気になりだしたのも、患者さん自身です。

そこから、口臭の悩みを改善したい…と思うに至ったのも患者さんです。

 

ならば、人任せ・医者任せにする事無く、自分自身で乗り越える方法を模索する必要性あると…考えています。

 

有名なアインシュタインの格言に、

「問題を解決するためには、その問題が起きた時とは、異なる思考を持たねばならない」

と、諭しています。

 

中城歯科は、患者さんに、口臭からの完全な離脱をする為の、「異なる思考」をお届けするだけです。そこからの口臭の改善には、患者さん自身が取り組まなければならない部分が、非常に多くなってきます。

 

サプリメントやうがい薬で改善する方も一杯います。

ただ、それだけでは改善が見込めない方がいるのも事実です。

 

申し込みをして頂いた方には、「口臭対策マニュアル」をお届けしています。

その中に、ホームケアのやり方が記載されているのですが、どうしても、専用の道具を、口内に入れてケアをして頂く関係で、

「嘔吐反射」が強く出てしまう方がいます。

今回は、歯科医師と鍼灸師の立場から、「オエッ」となりにくい対策を考えてみましょう。

 

【嘔吐感について】

嘔吐感は、2種類の状態が考えられます。

 

●機能性ディスプペシアの場合

平素から、腹部の痛みや胃もたれ、ゲップ感がある。飲酒と喫煙習慣がある。睡眠不足やストレスが気になるなどの症状を伴う嘔吐感は、「ディスペプシア」を疑います。

内科を受診しても、症状の原因となる器質的な異常が、なかなか見つかりません。にもかかわらず、慢性的に胃痛・胃もたれ、吐き気などの不定愁訴を伴う状態が、機能性ディスプペシアです。生活習慣の改善と服薬で、症状は楽になります。

 

●嘔吐反射のばあい

いつも、歯ブラシが口内に入っただけで、「おえっ」となる。鼻炎などがあり、口呼吸になりがち。ネクタイを閉めた時、喉を圧迫する服を着た時に、症状を伴う場合は、「嘔吐反射」を疑います。

 

今回のケアで、問題になるのは、こちらの嘔吐感になります。

 

ヒトは、舌根部や喉の奥に、何らかの異物を感じると、吐き気を伴う現象は、自然な事で、生理的な反射行動です。この反射のおかげで、異物や身体に害があるものを飲み込まずに済んでいるのです。でも、飲食物を飲み込む時に、嘔吐反射は起きません。その背景には、呼吸の仕方や、歯科治療への恐怖心が根底にあり、その心理的要因によって、吐き出す反射が出てしまうのです。この事から、脳の認識が「異物だ」と感じた時に、口腔内が敏感に反応してしまい、無意識に拒絶反応が起きているのです。

 

【西洋医学的予防法】

●鼻呼吸のススメ

鼻炎や舌の位置が低位にあると、口呼吸になりがちです。口内に異物が入った時に、口呼吸の方は、口から呼吸が出来なくなるので、その時だけ、鼻呼吸を強いられることになります。すると、その切り替えタイミングが上手く進まないと、嘔吐反射が起きやすくなります。

舌のベストポジションは、舌尖部が、上顎に触れているのが好ましいです。すると、自然に鼻呼吸をするしかないので、鼻呼吸習慣が付いてきます。

 

●口内の潤いの確保

口腔内が乾燥すると、異物が入って来た時に、違和感を強く感じ、余計嘔吐反射が起きやすくなります。喉や口腔内の潤いを保つ為に、水分補給やうがいを心がけるだけではなく、自分自身の唾液分泌を促す事も重要です。

スマホの長時間使用など、長時間のうつむき姿勢保持すると、唾液腺の出口を圧迫する姿勢になります。すると、唾液の分泌が滞るので、スマホのやり過ぎは要注意です。

予防法としては、顎をやや上に持ち上げ、唾液腺開口部を開放し、舌と唇を大きく動かします。加えて、唾液腺マッサージをすると、唾液の分泌が旺盛になります。

 

【東洋医学的予防法】

嘔吐反射を抑える、おススメのツボ

 

●天突のツボ天突(てんとつ): 喉の痛み、嘔吐反射を抑える

左右の鎖骨を結んだ中央のくぼみで、鎖骨の真ん中に位置しています。

 

ホームケアの舌磨きや機械的歯面清掃をしている時に、ここを、へそ方向に、やや痛・気持ち良い力加減で、グイっと食い込ませながら磨くと、嘔吐反射がかなり楽になります。

 

●雲門のツボ雲門(うんもん): 胸苦しさ、嘔吐反射を抑える

左右の鎖骨下縁から肩関節の方へ、指をすべらせると、自然に指が止まる所があります。

 

普段から肩をグルグル回してリラックス動作をして、雲門をマッサージすると、嘔吐反射は楽になります。

 

内関のツボ内関(ないかん): 吐き気を抑える

手のひらを上に向け、手と手首の境目にあるシワから、指3本分ひじ側へ進んだところ

 

当院で治療する時は、このツボに、「皮内鍼」や画鋲の様な「円皮針」を置鍼したりします。かなり、嘔吐反射が楽になります。

 

嘔吐反射が強いと、口臭治療が上手くはかどりません。普段から反射が強い方は、申し出て頂けると、無料で対策を講じて行きますので、遠慮なく進言してみて下さい。