1杯:4,000円のコーヒー、マメ科の生薬と芳香器

 

お盆休みの某日、コーヒー好きの我が家は、「世界一のバリスタ」粕谷哲さん監修のコーヒーが飲めると言う事で、習志野にある「フィロコフィア・プラッツ習志野店」に行ってきました。

https://philocoffea.com/?mode=f2

 

今回は、奮発して、1杯:4,000円のコーヒーを煎れて頂きました。

 

煎れたてのコーヒーを家族でシェアするので、一人当たりの1杯は、こんな量になります。

 

ジックリ、ゆっくり、味わって頂きます。1口:500円くらいの勘定です。

なるほど、これが、世界一のバリスタが監修したコーヒーか…と言う、芳醇な香りが、口の中に漂います。

味は、色々な味が含まれていました。最初酸味が強く、その後、突き刺さるような苦みではない、まろやかな苦みが口の中に広がり、飲み干した後、その苦みが、喉の奥の方で甘みに変わって戻ってくる…そんな感じでした。

 

もう、コーヒーと言う感じでなくて、日本茶の様な味わいです。

スタバの味に慣れた私の舌には、もったいない位の味わいでした。

 

コーヒーを煎れて下さった女性店員さんも、他のお客さんよりも、手厚いアフターフォローをしてくれます。4,000円の価値あり…と言う思いです。

 

まず、「芳香器」を使って、衛生的に、色々な豆の臭いを嗅がせてくれます。

 

風船の様な部分をシュポシュポすると、ラッパのような部分から、豆の香りを嗅ぐことが出来ます。

 

次いで、これからドリップしてもらう豆は、直接、クンクンさせてもらいます。

 

ニオイの情報は、記憶とのマッチングも良く、脳の中で瞬時にメモリーされます。この「プルースト効果」により、4,000円のニオイは、店の雰囲気やビジュアルと共にパッケージとなって、ずっと忘れない記憶として、私の脳の中に格納されました。

 

【豆由来の生薬】

漢方薬で用いる生薬は、一般的には、葉っぱを活用しますが、豆科の物もあります。

漢方を勉強したての頃、

「9時に扇あおいだ結果、感染」の語呂合わせで覚えました。

「苦参・黄耆・決明子・葛根・甘草・センナ」と言う感じです。

 

●苦参

和名は,根をかじると物凄く苦いだけでなく、毒性もあり、頭がクラクラする事から、「クララ」と名付けられました。花が実を結び、種になるとインゲン豆のようになり、褐色で球状の種が、4~5個入った鞘を作ります。

 

薬理効果は、根を煎じると、健胃・利尿・解熱・回虫駆除薬になる。また、古来より、虫よけ効果がある事から、皮から繊維を取り、保存紙や織物とした活用されました。

 

●黄耆

和名は、キバナオウギ又はナイモウオウギの根。

薬理効果は、利尿・強壮・血圧降下・末梢血管拡張・抗アレルギー作用などを有し、補器剤として、疲労倦怠・胃腸虚弱・内臓下垂・皮膚化膿症などに配合される。人参と併用すると、気を高め、元気を高める漢方薬のベースになる。漢方薬の補中益気湯・十全大補湯・防已黄耆湯などに配合されている。

 

●決明子

和名は、エビスグサの種子の生薬名。「決明」とは、明(あかり)を開く…の意味があり、視力を回復する事から由来する。民間療法では「ハブ茶」として知られ、普段からお茶代わりに常用される。

薬理効果は、明目・利水・通弁の効能があり、目の充血と眼痛、視力障害、高血圧、肝硬変、便秘などに用いる

 

●甘草

和名は、マメ科カンゾウ属の植物で根や根茎を乾燥させたもの。

薬理効果は、かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬の漢方薬に配合されている。また、その甘味から、古来より調味料としても応用されている。

 

●センナ

和名は、アフリカ原産の生薬で、日本でもセンナで流通している。葉や実にアントラキノンの一種の『センノシド』を含み、 瀉下効果の高い便秘薬として古くから使われている信頼性の高い便秘薬です。

薬理効果は、センノシドは腸内で「資化菌」によって分解されて、レインアンスロンという成分に変わります。 この物質が大腸の粘膜を刺激して、クネクネ動き、便を肛門へ押し出す『ぜん動運動』を活性化させて排便を促します。この事から、女性に多い「弛緩性便秘」に、特に効果があります。

 

お土産に、豆も買って帰りました。自宅でもドリップして、4,000円の味を思い出しています。